観たものきろく

バレーボール観戦記録と、そこからアレコレ妄想しているブログ

WL group2 champion

ワールドリーグのGroup2の決勝戦、カードは日本対スロベニア

スロベニアと日本は予選の高崎ラウンドで初顔合わせして、その時はフルセットで日本が制した。

スロベニアは昨年のGroup3では予選のギリシャラウンドだったかと思うのだけど、その時もコテンパンにギリシャにやられている。いいところを覚えていない試合内容だったので、やっぱりいいところはなかったのかもしれない。

プレーオフ初戦はギリシャで、その時はストレートか3-1で勝利した記憶がある。

高崎ラウンドの日本対スロベニア、最後に日本が制した瞬間にこの展開をどこかで希望していた。SNSにはこの試合を制した日本のナイスプレーが満ちていて、見ていてしょんぼりした。私は何人なのだろう、とか、母国のチームを応援できないうしろめたさみたいなものもあり、悶々としたのだった。

 

予選ラウンドが終わり、プレーオフを経て、決勝のカードが決まった時、こりゃ負けるかもしれないと思った。日本のチーム状態はスロベニアがなめてるよりも遥かによかった。柳田はレセプションも安定していたし、石川の状態も悪くはなかった。ブロックを抜いてインナーで決められるというのは、やはり強い。サーブも各選手が強みを持っていると感じていた。ただ、勝機があるとしたら、プレーオフ初戦、しかも第一試合をストレート勝利でおさめたスロベニアと、第二試合フルセットで長丁場で勝った日本との疲労の差かもしれないとは思っていた。

 

あとは優勝というニンジンがぶら下げられた瞬間に、スロベニアの目の色が変わるであろうことはなんとなく想像がついた。そこがちょっとまだ未熟な部分だよなと思いつつ。

 

結果はスロベニアの圧勝。長年underdogと言われ、自分たちでも思っていたかもしれないスロベニアの底力が出た試合だったように思う。最後に彼らが選択した戦術は、サイド勝負のオープンバレーだった。そしてそのオープンバレーをきっちりやりこなしたという感じだった。セッターのヴィンチッチはそのことを理解したトスを上げ続けた。こういう時、ヴィンチッチのトスはわりと安定する。

チームで頭をひねって戦術を駆使してはいなかった、と思う。MBであったり、後衛バックアタックへのケアははっきり言うとザルで、でもたぶん捨てたんだなと見ていて思ったのである。

日本のことを、ブロックがザルと言ってたけど、それはスロベニアも大概同じである。ただ、違う点が一点あるとしたら、かつてゴリゴリにやっていたリードブロックを忘れていない選手がいて、そこをきちんと徹底してやりきったということなのでもある。

 

彼らに残っている、様々なコーチからの薫陶は、それでもあと何年かで消失するのだろうと思う。その時のスロベニアに私が興味を持つかというと、それははっきり言うと難しい。ただ、今のあのチームが終わる時は、もうそこまで迫っていて、そしてその姿を後悔しないように見ていたいと思うのだ。

 

バレーは結局、個人技が最後の分水嶺なんだろうか。まだ私は考え続けている。